神聖なるうちわ
うちわは単なる風をあおぐ道具としてだけではなく、古くから威儀、儀式、縁起、祈願、行司、信仰、占いなどの道具としても使用されてきました。邪気や悪鬼を祓い、霊威を呼び寄せるものだとされてきたのです。
正月などで初詣に行くと、厄除けのお守りとして破魔矢や破魔弓などが売られているのをよく見かけますが、地方によっては破魔うちわが厄除けのお守りとされているところもあります。
また、戦国時代になると軍の采配を指揮する大将などが、軍配うちわというものを使っていました。これは多少特殊な形をしており、方位や方角、十二支や陰陽などが書かれ、戦の勝敗を占ったり出陣の日取りを決めるのにも使用されました。現代の大相撲でも、行司が手にもち勝敗を決めるのに使っています。
勝敗を決める際、軍配が上がるという言葉がありますが、これはこの、軍配うちわからとったものです。
現代ではうちわは、販促用品として、安価な広告アイテムの一つとして活用されることが多くなり、祈祷や儀式に使うものはごく一部しかありません。
時代の流れとともに、神聖なるうちわも様々な用途に変化していくのですね。
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